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医療トピックス[全国版]

医療経済フォーラム・ジャパン公開シンポジウム 医療保険制度を持続する負担とは 公助・共助・自助を見詰め直す

医療タイムス 全国版 2013.11.04 No.2133
特集
 10月17日に開かれた医療経済フォーラム・ジャパン公開シンポジウムには、名うての論客が参加し、社会保障費の負担の在り方を論議した。国民会議の報告書に基づくプログラム法案が国会に提出され、消費増税も決まった。今後負担はどうすべきか、その論点を追った。

<基調講演>
診療報酬のマイナス改定は医療収益の悪化につながる
学習院大学経済学部長 社会保障審議会委員 遠藤 久夫 氏

 「医療費の動向とその負担に関する考察」と題する基調講演をした遠藤久夫氏は、医療費の伸び率の要因分解をした場合、「高齢化」の進捗とともに医療費は1.5%前後の伸び率になることを指摘。さらに近年では診療報酬改定のない年度では、3%強の伸び率が見られることを示した。その上で遠藤氏は、医療はコスト削減がむずかしいため、診療報酬のマイナス改定(=価格引き下げ)の影響がそのまま収益の悪化となって表れると指摘。その理由として、▽医療の特性上、労働集約的な事業であり、労働力の多くが不足基調の続いている専門職であるため人件費の圧縮が難しい(病院の費用の5割強は人件費)▽医療は基本的にはオーダーメードであるため、単純な標準化、規格化によるコスト削減が難しい▽これまでの抑制策で一定程度のコスト削減が図られてきた―を挙げ、「マイナス改定は医業収益の悪化を招き、不採算部門の閉鎖など、医療提供体制へ悪影響につながる可能性は否定できない」と強調した。
 一方、国民医療費の財源割合の推移について言及。1992年には57.6 % だった保険料の割合が、2010年には48.5%まで減少。その分、公費の割合が、30.4%(92年)→38.1 %(10年) と7.7 % も上昇。その要因として「公費割合の高い高齢者医療の増加と低成長による国保、協会けんぽへの公費投入の増加」を挙げた。
 患者の自己負担については、11.6%(94%)が12.7%(10年)と1.1%の増にとどまっている。これは自己負担率自体は制度改革によって上げているが、高齢者は若い世代よりも負担率を下げている。そのため「制度改革による自己負担率の増加はあるにせよ、高齢者世代の増加により自己負担率は下がる傾向が顕著となっている」と遠藤氏は述べた。
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