JA長野厚生連南長野医療センター篠ノ井総合病院(小池健一統括院長)はこのほど、新駐車場の整備が完成し、病院再構築の第1期工事を終えた。2013年2月から始まった再構築によって、ICUやHCUが配置されている救急部門と屋上ヘリポートを設置する新棟(本館棟)や、玄関棟(エントランス)を設け、救急と災害医療体制を充実させた。
新たな駐車場は、中央棟北側と本館棟南側に整備し、既存を含め以前より約100台増の550台収容のスペースを確保。さらに、駐車場が病棟から近くなり、患者らの安全・利便性が向上した。
2年前に竣工した本館棟は地下1階、地上6階建て、延べ床面積は3万1522㎡。主に1階には救命センターや外来、2階には手術センター、集中治療部門を整備した。屋上ヘリポートから救命センターまでの距離を33mと、できるだけ最短距離に設定するなど、最適な動線を図った。
本館棟3階は、同院の特徴である周産期母子医療センターをフロア全体に置いた。4~6階は病棟とし、個室の割合を増やすなど、より良い療養環境を整えている。
取材に対し小池統括院長は、年間約4600件の救急車を受け入れており、「今回の再構築により本館棟を救命センター中心に診療機能を配置できたことが大きい」と説明。また、長野市南部、千曲市などの救急医療を支え、近隣医療機関と連携を強化していると強調し、救命救急センターの指定に向け、改めて意欲を示した。
同院によると、第2期工事として、リハビリテーション部門や医局が入る新棟建設を中央棟北側に計画中で、着工時期は未定という。【11月10日号タイムスFaxに掲載】