2017年度関東甲信越診療放射線技師学術大会(中沢利隆大会長=県診療放射線技師会長)は24、25の両日、長野市若里市民文化ホールを主会場に開き、約400人が参加した。関東甲信越地区の1都9県の診療放射線技師が技術と学術の発展を図り、地域の活性化と職業意識の向上が目的。今回9回目で、県内では初めての開催。テーマは「信州から発信 健康長寿を目指して~高齢化社会で求められる放射線診療・医療サービス」。
中沢大会長は開会式で、超高齢社会に向き合った診療放射線技師の将来について考える大会と前置きし、「画像診断においては、認知症の症状がまだ見られない軽度認知障害の段階で、診断の重要性が高まっている。このことから認知症などをテーマとした4つの市民公開講座を企画した」とあいさつした。
日本診療放射線技師会副会長の熊代正行氏は「診療放射線技師の将来展望と技師法改正に向けて」をテーマに教育講演した。熊代氏は、診療放射線技師養成所の教育内容と単位数に触れ、業務拡大に伴い2015年3月、「人体の構造と機能」、「医療安全管理学」が各1単位増え計95単位に改定されたと説明。今後指定規則の見直しが行われ、単位数の追加に伴い新しい国家試験が創設されるだろうと見通した。また、次世代の診療放射線技師ついて、「学位(修士・博士)の取得と医療経済を把握することが必要で、部門の独立とリーダーシップが求められる」などと話した。【6月29日号タイムスFaxに掲載】