「筋力や体力を取り戻して健康的に生活したい」「スポーツを楽しみたい」-。スポーツ競技者の競技力向上や地域住民の健康増進支援に取り組む相澤病院スポーツ障害予防治療センターは4月1日から、専門のトレーナーが運動指導する「パーソナルトレーニング」を始めた。健康な中高年がより活動的に生活を楽しめるよう体力づくりなどを支援し、リハビリ後の受け皿としての役割も期待する。スポーツ愛好家や競技者の強化を目指すプログラムもあり、将来的には栄養や内科的疾患系部門との連携を視野に入れ、地域住民の健康を総合的に支援する仕組みの構築を目指す。
センターが行うパーソナルトレーニングは4種類で、対象は健康や運動習慣の回復を目指す中高年のほか▽リハビリ後の競技復帰や競技力向上を目指すスポーツ愛好家とアスリート▽チームの総合力強化を目指すアスリート▽潜在能力向上を目指すプロや社会人アスリート-など。
一般向けプログラムでは、リハビリ後の支援や、より活動的に生活するための筋力・体力向上を目指す。アスリート向けでは、動作の癖を修正しながらより効果的なパフォーマンスにつなげる強化トレーニングなどを行う。理学療法士などの医療従事者と専門のトレーナーが連携して行うことで、効果的な指導につなげるという。
運動指導を担う、日本トレーニング指導者協会(JATI)認定特別上級トレーニング指導者の繁田雅樹氏は「健康な中高年やスポーツ愛好家の需要に加え、県内ではトップアスリートが本格的なトレーニング指導に出会う機会が少なく、需要に対する受け皿がなかった」とする。センターの豊富なノウハウにより質の高いトレーニング指導を行う予定だ。
今後は独自のプログラム開発などで差別化を図るとともに、栄養科などの他科と連携を含めてシステムの拡充を目指す方針。「地域住民の健康を包括的に支援する仕組みを作り、将来的にはスポーツ医科学サポート機能を備えたセンターを作りたい」(繁田氏)としている。【5月26日号タイムスFaxに掲載】