県立病院機構本部研修センター(齊藤博センター長)は18日、県立こども病院で第3回小児救急セミナーを開き、兵庫県立こども病院小児集中治療科長の黒澤寛史氏が、小児救急では「どれだけ先を読んで動くかが重要」と強調した。この日は県内外やハワイからも講師を招き、救急医や研修医など15人が小児の心肺停止時の蘇生法、重症症例の初療と搬送の判断についてシミュレーターを用いて学んだ。同セミナーは小児救急医師の育成と連携推進を目的として2014年度から毎年開催している。
黒澤氏は「PICUにつながる小児救急初療」と題して講義した。二次病院で入院加療中に状態が急変してICUに入室、三次病院への転院が必要という実際にあった症例の対処について参加者の所見を聞きながら解説した。「小児救急は、患者の状態を最初に把握し、対処療法ができるようになることがポイント。目の前のことに対応しながらその先につなげるには普段の準備とその場での判断が必要だ」とし、どれだけ先を読んで動けるかが重要と述べた…【2月22日号タイムスFaxに掲載】