松本市は19日、波田地区の工場跡地に移転新築を計画している松本市立病院(高木洋行院長)の第5回建設検討委員会を市役所で開き、新病院の研修教育体制のあり方について「総合医の育成に力を入れてほしい」とする要望が多く挙がった。このほか、情報体制の構築や新公立病院改革プラン-の検討項目について話し合った。
研修教育体制の構築については、現在も行っている医学生や研修医の受け入れを継続し、総合医の育成を求める意見に対し、高木院長は「地域の基幹病院として、総合医の育成が適していると思う。県内最小規模の研修生受け入れ病院だが、その分小回りがきく」と研修病院への意欲を見せた。
国のガイドラインに基づいた策定が要請されている新公立病院改革プランでは、市が示した「自治体病院として、救急、小児・周産期、感染対策、へき地医療などの不採算医療を継続して担う」とする部分について、「不採算理由を明確にする必要がある」などの指摘が挙がった。プラン案では、経営戦略室を設置し、経営データ分析のできるプロパー職員を登用することなどを盛り込んでいる。
情報体制の構築では、病院には管理栄養士や理学療法士などあらゆる専門職スタッフがいることを活用し、「講座などを通じ、市民に健康や終末期のケア、医介連携の仕組みに関する情報提供をしてほしい」などの要望が出た。
3月の次回会合では、財政と人員計画について話し合う。【2月21日号タイムスFaxに掲載】