メディカル・データ・ビジョン社は、今後医薬品の使用に関わるデータのリリースを予定している。これは同社がDPC病院から二次利用許諾を受け収集したデータを基に現在の医薬品使用動向を解析したものだ。本特集では4つのテーマを掲げ、実際の医療の現場における動向を紹介する。なお収集したデータは131病院から、調査対象期間のデータが全てそろっている58病院を対象としている。
テーマ1 高脂血症治療薬
後発品処方患者数が10倍以上の増加
テーマ1では高脂血症治療薬に注目してみる。 調査対象期間2011年10月?13年9月における高脂血症治療薬の処方患者数は約15万人で、四半期別の処方患者数は、11年10月~12月では9万2946人、13年7月~9月では9万8554人となり、確実に処方患者数が増えていることが分かる。男女それぞれの年齢別にみると、30~34歳、55~59歳の年齢層では、男性は女性に比べて1.2~2倍の処方人数となっており、70~90歳以上では女性の処方患者数が多くなっている。また、最も処方患者数の多い年齢層は、男性が60~64歳(1万2381人)であるのに対し、女性は75~79歳(1万1883人)となった。
11年10月~13年9月における各製品の処方患者数は、1位リピトール4万169人、2位クレストール3万8427人、3位メバロチン1万9827人、4位リバロ1万9614人、5位ユベラN1万3281人となった。処方患者数推移を見ると、クレストールは順調な伸びをみせている
一方で、リピトールは少しずつではあるが減少していることが分かる(グラフ1)。