心不全患者の身体や精神の苦痛を和らげる「緩和ケア」の在り方を検討していた厚生労働省の有識者会議は6日、推進策を提言した報告書を大筋でまとめた。医師や看護師、薬剤師、理学療法士ら多職種のチームを構築し、心不全の治療と緩和ケアを連携させて提供することなどが柱。
心不全は心臓のポンプ機能に障害が生じ、徐々に悪化する病気で、息切れやむくみなどが起きる。患者の大半は高齢者。日本人の死因の2位になっている心疾患の中で、心不全は死亡者数の割合で1位になっており、増加傾向にある。日本ではがん患者を中心に緩和ケアの体制が整備されてきたが、心不全については不足が指摘されている。