厚生労働省の2018年度一般会計予算案は、前年度比1.4%増の31兆1262億円と決まった。高齢化の進展による医療・介護費の伸びを反映した。6年に1度となる診療、介護、障害福祉サービス等3報酬の同時改定は、診療報酬が全体で1.19%減、介護報酬は0.54%増、障害福祉サービス等0.47%増で決着。社会保障費の自然増分を1300億円に抑える政府目標は診療報酬改定に伴う薬価下げなどで達成した。
年金や医療などの社会保障関係費は1.5%増の30兆7073億円。うち年金が1.8%増の11兆6260億円、医療が0.3%増の11兆8079億円、介護が3.4%増の3兆1153億円、生活保護などは2.9%増の4兆1136億円。
診療報酬全体のマイナス改定は、16年度の前回に続き2回連続。内訳は「本体」が0.55%増、「薬価」が1.74%減。関連する制度改革では、特定病院の処方せんを集中的に受け付ける大型の「門前薬局」の報酬を下げて、60億円捻出する。この結果、国費ベースで1300億円程度の医療費が抑制できる見込み。