財務省は8月31日、各省庁からの2018年度予算概算要求を締め切った。一般会計の総額は100.9兆円程度となり、4年連続で100兆円を突破。社会保障費が膨らみ、北朝鮮情勢の緊迫化で防衛関係費も拡大した。年末までの予算編成作業でどこまで歳出を抑制できるのか、財政健全化への安倍政権の姿勢が問われそうだ。
総額では17年度の要求額を下回ったものの、同年度当初予算(97兆4547億円)からは約3%増加した。国債の償還・利払いのための国債費を除いた政策経費は77.1兆円程度で、当初比で約3.3兆円伸びた。
政策経費の約4割は厚生労働省の要求で、過去最大の31兆4298億円に上る。年金・医療などの経費が大半で、予算編成では高齢化による自然増分の抑制が最大の焦点となる。