政府の働き方改革実行計画を受け、厚生労働省で2日、医師の働き方改革を検討する有識者会議の初会合が開かれ、残業の上限規制の議論が始まった。他職種への業務シフトなど労働時間の短縮策と併せて検討し、中間報告を来年中にまとめる。医師には正当な理由なく患者の診療を拒んではならない「応召義務」が課されている。このため実行計画では、残業時間に上限を設ける改正労働基準法の施行から5年後の規制適用が明記された。
有識者には若手の救急医や看護師、社会保険労務士も含まれ、岩村正彦・東京大大学院教授が座長に指名された。会議の冒頭、塩崎恭久厚労相が「医師の新しい働き方を期待したい」とあいさつ。厚労省から、過去5年間に労災認定された医師の過労死と過労自殺が計10人に上るとのデータも示された。