政府は12日、経済財政諮問会議(議長:安倍晋三首相)を開き、社会保障改革について議論した。榊原定征経団連会長ら民間議員は「高齢者1人当たりの入院医療費と介護費は地域的に相関がある」とし、医療・介護の一体的な改革を進めるよう提言。塩崎恭久厚生労働相は地域の医療費抑制に向け、都道府県が司令塔としての役割を果たせるよう権限を強化する方針を示した。
議論を踏まえ、安倍首相は「実効的な施策をスピード感を持って検討し、実施してほしい」と指示した。
都道府県は2025年時点で必要となる病床数など、医療・介護体制の整備に関する「地域医療構想」をそれぞれ作っている。しかし、介護は市町村、医療は健康保険組合や都道府県と制度によって主体が異なり、連携が課題となっていた。塩崎厚労相は、医療・介護の連携を進めるため、都道府県を中心に市町村や健保、医療関係者らが参加する協議体を構築する考えを表明した。