厚生労働省は3月27日、2016年4月1日時点の特別養護老人ホーム(特養)への入所待機者が全国で29万5237人に上るとの調査結果を公表した。厚労省は15年4月から、特養の新規入所者を原則として要介護3~5の中重度者に限定する制度改正を実施しており、改正前に行った前回調査(13年10月1日時点)の約52万人から大幅に減少した。同省は入所条件の厳格化のほか、複数施設への申し込みの除外などを徹底したことが要因とみている。
都道府県が把握している入所申し込み状況を同省が集計した。特例として認められる要介護1、2の対象者7万902人(参考値)を含むと、36万6139人だった。待機者の内訳を見ると、在宅が12万3224人、病院など他の施設への入所者が17万2013人。都道府県別では、東京(2万4815人)が最多で、以下神奈川(1万6691人)、兵庫(1万4983人)、北海道(1万2774人)、大阪(1万2048人)の順だった。