県内の救急医療や医療機関の情報を提供するインターネットサイト「ながの医療情報Net」へのアクセス数が、今年度末に151万件を超える見込みであることが分かった。システムを運営する県医療推進課のまとめによると、県民によるアクセス数は増加傾向で、特に昨年10月の新システム移行後は検索のしやすさなどが影響して急増。それまでの約2倍にあたる129万件に達した。今年度は9月末時点ですでに75万5792件のアクセスがあり、年度末には151万1000件を超える見込みという。
ながの医療情報Netでは、県内各医療機関が毎年1回行う定期報告に基づき、07年度分から救急医療や医療機関情報を提供。県民は「診療科目」「症状」「院内サービス」などさまざまな項目から医療機関を検索することができる。アクセス数から推計すると延べ約10万人が利用しているとして、同課は「一定の利用がされている」とする。
2006年の第5次医療法改正によって導入された医療機能情報提供制度に基づく事業で、情報提供の方法やシステムは各都道府県によって異なる。
これまでに大きな制度改正などは行われていないが、定期報告を行う医師の負担が大きいとの声や、住民・患者が必要とする情報の提供という趣旨に即したものになっていないのではないかなどの意見もあり、国では今後、制度の見直しについて議論することも検討している。【11月20日号タイムスFaxに掲載】