特別支援学校の職員や医師、看護師らで構成する「特別支援学校における医療的ケア運営協議会」(宮坂正座長=稲荷山養護学校長)は26日、県庁で開き、医療機関隣接学校での「人工呼吸器対応ガイドライン」案を検討した。ガイドラインは、医師がいない現場での人工呼吸器使用に際し、校内の看護師が不安なく医療的ケアを実施できるよう2015年から策定を検討。実施手順や安全実施のための留意点などについて最終確認し、18年度からの運用を目指す方針を確認した。
人工呼吸器を使用している児童生徒には、これまで保護者が付き添ってきたが、就労が難しいなどの問題から負担軽減を求める声が多かった。協議会では、可能な限り保護者の付き添いを求めないで対応していくための安全な体制整備が必要として、昨年度から寿台養護学校(松本市)と稲荷山養護学校(千曲市)で、モデル研究を実施。約2年間の実績と課題をもとにガイドライン作成を進めてきた。
県教育委員会特別支援教育課によると、9月1日現在、県内の特別支援学校での医療的ケア対象者は、小学部68人、中学部31人、高等部23人の計122人。このうち人工呼吸器を使用している児童生徒は、通学生とスクーリング生を合わせて18人に上る…【10月27日号タイムスFaxに掲載】