県立信州医療センター(寺田克院長)は1日、外来患者の利便性を考え、診察後の会計を待たずに帰ることができる「医療費あと払いサービス」を開始した。サービスを利用するためには、事前登録が必要で、1回当たり100円(税別)と口座振替手数料1カ月当たり80円(税別)の利用料が必要となる。
同サービスはエムイーエックステクノロジーズ(東京都千代田区、伊木宏社長)のシステムを活用し、自己負担金を回収する。同センターは月々の利用料1万5000円を同社に支払い、同社は患者の自己負担金を翌月15日に同センターに立て替え、患者からは翌月27日に口座振替する仕組み。
同センターによると、県内のあと払いは、松本歯科大学に続き、2カ所目で、全国の自治体病院では大阪府立病院に続き2番目という。
同院の1日当たりの外来患者数は450~500人で、会計の待ち時間は約12分。同サービスの利用目標について同院では「当面は1割を目指す」と話している。
医療費のあと払いについて、約1年前から話し合われてきたが、自治体病院として導入に踏み切れず、今年6月に松本歯科大学が稼働したことで、再検討して7月末に導入を決めた。
同社のあと払いサービスは現在、全国で29病院、84診療所、183薬局で利用されている。【9月4日号タイムスFaxに掲載】