飯山赤十字病院(古川賢一院長)は10日、同院で運営協議会を開き、7月から急性期病棟60床を地域包括ケア病棟に転換し、地域包括ケア病棟を計120床に倍増したと報告した。常勤医師不足が続く中で、地域に必要とされる医療と介護を提供し、より一層地域医療を担い地域包括ケアシステム構築に参画していくねらい。
協議会で古川院長は、「来年の診療報酬改定に備え病棟再編成を行い、患者に当院でしっかり治してもらえるように拡充した」と診療体制の整備・強化について説明した。急性期、回復期、慢性期、在宅医療と一連の医療機能が整っていることから、ある程度の医療が地域で完結できる仕組みを目指す。
同院は、急性期病棟60床(7対1入院基本料)、地域包括ケア病棟120床、回復期リハビリテーション病棟60床、療養病棟44床の計284床で、訪問診療や訪問看護も充実している。
この日は、2016年度決算についても報告。医師の退職などにより常勤医師不足が加速し、入院・外来ともに患者数が減り、本業の医業収益は前年度から1億5245万円減少した。今年度は、行政とさらに協力して内科、脳神経外科、産婦人科をはじめとする常勤医師確保に努め、赤字額を昨年度の三分の一に減らしていくとした。【8月21日号タイムスFaxに掲載】