諏訪赤十字病院(大和眞史院長)は3日、高校生職場体験「Pre-internship講座」を開き、諏訪、塩尻、伊那地区の8校41人が参加した。現場体験を通し、医療職への興味や理解を深め進路を決める参考にしてもらい、地域の医療従事者を増やしていくのがねらい。同体験は2010年に始まり今回8回目の開催となる。
現場体験の職種は本人の希望で選択でき、今年度は医師3人、薬剤師6人、臨床検査技師5人、診療放射線技師4人、理学療法士10人、栄養士5人、臨床工学技士3人、社会福祉士が5人だった。
理学療法士を希望した現場体験では研修担当者から理学療法士、作業療法士、言語聴覚士のグループに分かれ仕事の概要や特性、役割の説明を受け、治療現場を見学した。3年の男子学生は、スポーツでのけがを整骨院で治療した経験から理学療法士になりたいと思ったと話し、見学後の感想では「やることがたくさんあるが、やりがいある仕事だと感じた。患者さんとの信頼関係やコミュニケーションの大切さを実感した」と語った。
同院第二腎臓内科部長で教育研修推進室長の笠原寛氏は、同職場体験について「医療職に興味を持ち体験希望者がいることは10年後、20年後の医療界へとつながる。体験を通じ病める患者や家族を迎えるホスピタリティとプロ意識を感じてくれたら」と話した。
参加した8校は諏訪地区が5校、伊那地区が2校、塩尻地区が1校だった。【8月8日号タイムスFaxに掲載】