県献血推進協議会輸血療法部会(柳沢龍部会長=信大附属病院輸血部准教授)は7月29日、信大附属病院で輸血療法セミナーを開き、県内外の輸血療法実施機関の医療職など122人が参加した。輸血療法を担当している医療職の質向上を図るため、輸血の安全性とそれぞれの役割を学ぶことが目的。柳沢部会長はあいさつで、「輸血療法は一人詳しい者がいれば成り立つというものでなく、大勢が知識と技術を持つ必要がある」と述べ、職種を越えて協力する必要性を強調した。
セミナーでは相澤病院臨床検査センター検査科の原博明氏が、同院の災害時対応規程を基にした災害時輸血マニュアル作成の取り組みを紹介。関連部署との関係性をフローにすることで内容が整理され、円滑にマニュアル作成に取り組めたことを説明した。マニュアル作成のポイントとして「自施設が災害時にどのような対応をとるのか知ること」が重要だとし、院内の災害対策管理部門と連携して作成するべきと語った。さらに「災害はいつ起きるか分からない」とし、極力早いマニュアル作成の重要性を説いて締めくくった。
このほか、県立こども病院療育支援部患者支援係の塩崎暁子氏が幼児自己血時の心理的ストレスを、伊那中央病院看護部の瀧澤久美子氏が県輸血療法マニュアル活用についてそれぞれ話した…【8月4日号タイムスFaxに掲載】