飯山赤十字病院(古川賢一院長)は本年度から、地域の胃がん撲滅を目指して飯山市と協力し、ピロリ菌検査の実施を積極的に呼び掛けている。飯山市が検査費用の1500円を上限に補助し、同院が6月に開設した「消化器センター」で抗体検査や内視鏡検査、除菌治療を行っていく。
ピロリ菌検査費用補助事業は、飯山市の住民30歳から5歳刻みで100歳までが対象。年間約3000人に書類を送付して、5年で完了する予定で進めている。
検査は予約不要で、受付時間は平日午後1時から3時30分まで。同院によると消化器センター設立により、消化器内科医と同外科医の連携強化が図られ、よりスムーズな対応が可能だという。同センターの役割は、抗体検査や内視鏡検査を実施することだが、今後はさらに人員を増やし、外来診療も開始する予定だ。
同院医療技術部検査技術課・病理技術課長の松浦博之氏は、病院側の受け入れ体制は整っているが、補助金申請の手間や住民への告知などさまざまな課題があると指摘。「まだ始まったばかりで、6月にピロリ菌検査を行ったのは40人だった。本年度は800人を見込み、自治体と協力して広報にも力を入れていき、できるだけ多くの住民に受けてほしい」と早めに検査するよう話した。
なお、飯山市によるピロリ菌検査補助事業は同院ほか、飯水医師会の5医療機関も対象となる。【7月31日号タイムスFaxに掲載】