県災害派遣医療チーム(DMAT)分科会(栁谷信之会長=長野赤十字病院救命救急副センター長)は7日、県庁で会合を開き、課題となる県DMAT隊員の確保やそれに向けての養成研修、指導を行うインストラクターの確保などについて意見を交わした。
11月に市立大町総合病院で実施予定の県DMAT養成研修では、研修講師のうち日本DMATインストラクターの総数が受講者数の20%程度確保するなどの規定に対し、受講予定者が32人、県内インストラクターが4人であることから、栁谷会長は「県外から講師2人を招聘し対応したい」と提案した。また、県DMAT隊員について県は、「継続する隊員数を増やすため、更新状況の分析や資格更新期限の通知を徹底している」とした。
情報伝達では、先月25日に王滝村・木曽町で震度5強を観測した地震時の対応状況に触れ、「DMATメーリングリスト以外、待機中は県の防災情報システム、ながの医療情報Net、EMISが役立った。複数の情報源をチェックした方がいい」、「媒体ごとに閲覧できる団体が限られるため、閲覧範囲を把握した上で情報を取り扱う必要がある」などの意見が挙がった。
また、精神保健医療(DPAT)や新生児・周産期など特殊な領域の災害時対応については、「各団体が連携する全体会が必要」などの意見がでた。【7月12日号タイムスFaxに掲載】