県薬剤師会は18日、長野市で第115回定時総会を開いた。あいさつで日野寛明会長は県内の処方せん受取率が72.2%と全国平均を上回ったことに触れ、「本県はこれからも『健やかな面分業』の精神を引き継ぎ、安心・安全な医薬品の適正使用などメリットを地域住民に還元しなければならない」と話した。任期満了に伴う理事選任では3月の臨時総会で会長候補の決議を得ていた同氏が自身を含む17人の理事候補者名簿を提出し、代議員の承認を得て全理事が選任。総会後の理事会で正式に日野会長の2期目の再任が決まった。
再任決定後に日野会長は、薬剤師をめぐる環境は大きな変革期を迎えていると前置きし、「課題は山積しているが、地域薬剤師会と力を合わせて邁進していきたい」と抱負を述べた。地域包括ケアシステムの構築が進められるなか、同会は2017年度事業計画の一つとして、薬剤師が医療・介護関係機関などと連携し、地域住民の適切な薬物治療やセルフメディケーションの推進などに寄与するために地域特性に応じた多職種連携に努めていく。
総会では、16年度の事業報告など8議案を審議し、原案どおり承認。次期定時総会の開催地は中信地区で、安曇野薬剤師会が主管する。
質疑では小諸北佐久薬剤師会から、昨年度改定があった基準調剤加算を算定している県内薬局の割合について質問があり、藤澤裕子副会長が17年6月1日現在37.3%で全国平均を上回っていると答弁した。
会長以外の役員は次の通り(敬称略・順不同)。任期は同日から2019年6月開催予定の定時総会まで。
▽副会長 長谷部優(飯田下伊那)、原澄(長野市)、藤澤裕子(上伊那)▽専務理事 加賀美秀樹(松本)▽常務理事 髙田弘子(松本)、藤森和良(諏訪)、石塚豊(小諸北佐久)、伊藤陽一(上伊那)▽理事 保科滋明(長野市)、山本明広(同)、飯島美雪(更埴)、花岡幹郎(佐久)、太田しおぢ(松本)、角間英子(木曽)、小池隆(岡谷)、田口とし子(上伊那)▽監事 大熊哲汪(北信)、林和子(上伊那)、丸山政明(安曇野)【6月21日号タイムスFaxに掲載】