県看護協会(三輪百合子会長)は9日、同会館で「職場から私生活まで知っておきたいアンガーマネジメント」をテーマに研修を開いた。県内の看護師ら155人が職場におけるハラスメントやストレスに伴う怒りの感情をコントロールするアンガーマネジメントについて理解を深めた。
講師の日本アンガーマネジメント協会認定アンガーマネジメントファシリテーターでオフィスカコマ(伊那市)代表の御子柴由紀子氏は怒りについて、人間関係やキャリアを壊す危険な感情と前置きし、「怒りの感情のピークは長くて6秒。その6秒を上手にやり過ごすことで衝動的な怒りの感情表現で失敗や後悔することを防ぐことができる」と強調した。
怒りの6秒間を待つためには、数字を数えるカウントや視線を反らす、怒りの温度をはかるなどやり過ごすことで怒りが沈静化し、衝動的な怒りをコントロールできると話した。怒りは自然な感情のため、無くすことは不可能で自身を守る防衛感情だとし、アンガーマネジメントは「怒らない」ことでなく、怒りの感情をセルフコントロールすることだと述べた。
職場環境については、「職場における人間関係は永遠の課題」と語り、「アンガーマネジメントを職場で抱えるパワーハラスメント問題や、働きやすい職場づくりのコミュニケーションに生かしてほしい」と結んだ。【6月16日号タイムスFaxに掲載】