介護・医療事業所以外からの新規参入を含めた有料老人ホームやサービス付高齢者住宅(サ高住)が急増する中、一定水準の知識や情報の共有、サービス資質の向上を目的に、佐久圏域有料老人ホーム等運営事業者連絡協議会は24日、佐久市で設立総会を開いた。同会によると、こうした協議会は県内初。同会は41事業者が会員登録し、設立総会には38事業者が出席した。会長に選出されたエフビー介護サービス介護事業部副部長の依田大利氏はあいさつで、「ますます多様化する高齢者の住まいを考え、従業者資質向上研修などを通じ、あらゆる面で切磋琢磨していかなければならない」と強調した。
設立の背景には、有料老人ホームやサ高住のサービス規定があいまいで、施設ごとのサービス内容や職員の専門知識、能力に大きな差が出ている現状があった。立ち上げ支援主体は佐久保健福祉事務所(小林良清所長)で、昨年12月から佐久圏内の各地域代表事業者らが、同会発足に向け設立準備会議を重ねてきた。サービス資質向上を目的に、11~12月には従業者資質向上研修会を行う予定で、県や市も講師の人選や派遣などで協力するとしている。
佐久圏域介護保険事業者連絡協議会長の和田裕一氏は、「全国的にも有料老人ホームが急増し、サービスの質が問われる事例が多発する中、タイムリーな発足となった。住まいの問題は地域包括ケアシステムの5本の柱の一つで優先するべき事項」と祝辞で語った。
役員はほかに副会長にコトブキの北澤隆司氏と(医)修文会の櫻井誠氏、監事にのぞみグループの甘利庸子氏と海ノ口建設工業の井出好子氏を選出した。【5月26日号タイムスFaxに掲載】