日本赤十字社県支部(阿部守一支部長=県知事)は12日、同施設で医療救護班の庶務の役割を担う主事(事務職員)を対象にした「医療救護班研修会」を開いた。県内赤十字病院から26人が集まり、衛星電話の使い方やEMIS(広域災害救急医療情報システム)の操作方法などについて学んだ。
研修会は2010年から毎年行われ、災害救護知識の習得や、災害対応スキルの向上を図ることが目的。今回の研修で参加者は、通信のインフラに左右されない利点を持つ無線通信機や衛星電話を実際に手に取り、災害時に使用できるよう何度も手順を確認した。EMISの操作実習では、救護班の登録や活動状況の入力などを行った。
同支部事業推進課長の須藤晴彦氏は「事務スタッフが災害時に誰でもいつでも出動できるような体制を構築していきたい」と話し、今後も訓練を継続していくとした。
また、13日には主事と防災ボランティアの特殊奉仕団と連携を深めようと、合同研修会を開いた。それぞれの役割を理解し、災害時に最大限のマンパワーを発揮して救護活動を行える体制を整えることが狙い。主事をはじめ、県赤十字救護隊や県柔道整復師会赤十字奉仕団ら約70人が参加した。
同支部によると、医療従事者とボランティアの連携を確認する合同研修は、全国でも珍しいという。【5月18日号タイムスFaxに掲載】