県立病院機構(久保惠嗣理事長)は13日、県立須坂病院で初期研修医を対象にした基礎コースセミナーを開いた。若手医師の技術向上と自信を持つことが目的で毎年実施。医学生2人を含む11人が集まり、シュミレータ(SimMan)を使用した蘇生トレーニングやマスク換気などを行った。
参加した1年目の研修医は長野市民病院6人と須坂病院3人、医学生は6年生で信大医学部、自治医科大医学部が各1人。蘇生トレーニングとグループデブリーフィングの班と、マスク換気や気管挿管、CPR除細動、皮膚縫合を実践する2つの班に分かれて行った。県立病院機構本部研修センター副センター長の赤嶺陽子氏をはじめ、県立須坂病院呼吸器外科部長の坂口幸治氏ら4人の指導医が丁寧に指導した。
講師を務めた赤嶺氏は「医療技術とコミュニケーションスキルを上げることが重要」と述べ、シミュレータのような仮の患者で練習を重ねることと、コミュニケーショントレーニングの必要性を強調した。さらに赤嶺氏は、研修医が実際に救急患者と遭遇した際、何をしていいか分からない状態になるのを防ぎたいとし、「今回のセミナーで理想像と現状の違いを知り、今何を学び、何を自分から行うかを学んでほしい」と語り、これからの若手医師らに期待した…【5月17日号タイムスFaxに掲載】