諏訪赤十字病院(大和眞史院長)は8日から、見舞客に「お見舞者カード」を着用してもらう体制をスタートさせた。昨年7月に起きた神奈川県相模原市の障害者施設入居者殺傷事件や、同年9月に発生した横浜市の病院での点滴異物混入により患者が死亡した事件などを受け、患者や職員の安全を確保する目的だ。
「お見舞者カード」の大きさは縦10㎝、横9㎝。プラスチックケースに入っており、首に掛けられるようにひもが付けられている。平日の日中は1階エレベーター付近、このほかの時間は夜間休日出入り口付近で交付し、病院を出る際に警備員に返却する。カードを着けていない場合、身分確認のため職員が声を掛ける。同院によると、県内の赤十字病院では初めての取り組みだという。なお、患者の家族には1999年から入院時に「ご家族カード」を配布している。
このほか同院は、防犯対策として院内で不審者と遭遇した際、警備会社へボタン一つで通報できる仕組みを取り入れている。現在48台の防犯カメラを本年度中に88台に倍増する計画があるほか、今後は面会時間の短縮も検討している…【5月11日号タイムスFaxに掲載】