厚生労働省がこのほど発表した病院の耐震改修状況調査結果によると、県内130病院の耐震化率は71.5%で、全ての建物の耐震化が完了している病院は93施設だった。ただ、耐震診断そのものを実施していない病院も多く、県は補助制度の周知を進めるなどして耐震化率向上を図っていく方針。災害拠点病院は全施設で耐震化が済み、全国の耐震化率87.6%を上回った。
調査は昨年10月、各都道府県に対して9月1日時点の病院の耐震改修状況を聞いた。全国8464病院の耐震化率は71.5%で、2015年調査に比べ2.1ポイント上昇。このうち災害拠点病院と救命救急センターの耐震化率は87.6%で、前年に比べ2.8ポイント増えた。国は18年度までに災害拠点病院と救命救急センターの耐震化率を89.0%とする目標を定めており、今年度には88.3%に達する見通し。
都道府県別では滋賀県が89.5%で最も耐震化率が高く、総じて関東以北では耐震化が進んでいる傾向にある。県内では約7割の病院で耐震化が行われており、今年度末までには74.6%に達する見込みだ。ただ一方で、全ての建物に耐震性がない病院が2施設あり、耐震診断を実施していない病院も26施設ある…【4月5日号タイムスFaxに掲載】