経済連携協定(EPA)に基づき、インドネシアとベトナムから看護師候補者を受け入れているJA長野厚生連富士見高原医療福祉センター(井上憲昭センター長)の富士見高原病院は3月28日会見し、同病院で研修を積んでいた候補者2人が、第106回看護師国家試験に合格したと発表した。2008年からスタートし、今回で計6人が合格した。
難関を突破したのはインドネシア出身のアンディテ・アプリリア・ヘンダルマン(通称:アンディテ)さんと、ベトナム出身のダオ・ティ・チャン(通称:チャン)さん。アンディテさんは4度目、チャンさんは2度目の試験に挑んだ。
病院では1日4時間の勉強を重ねながら、看護助手として経験を培ってきた両氏。会見でアンディテさんは「できる限り日本で勤務していきたい」と話し、チャンさんは「勉強は難しかったが先生や仲間と一緒だったから頑張れた」と感想を述べた。来年度からそれぞれ内科、外科病棟に勤務する。
2人の指導を行ってきた看護師の坂本規子氏は、「日本語で教えることが大変だったが、それぞれが自分でよく頑張った」と合格を喜んだ。
同病院は安定した看護師確保につなげようと、毎年外国人看護師候補者を受け入れている。井上センター長は「彼女たちに助けてもらいながら地域医療を支え、長く勤務してもらえるような環境を整えていく」と抱負を語った。
今回のEPAに基づく外国人看護師候補者の看護国試の合格率は14.5%。試験には447人が受験し、65人が合格した。【4月3日号タイムスFaxに掲載】