県立こども病院(原田順和院長)が増築を行っていた小児集中治療室(PICU)が完成し、18日から稼働する。新設したのは8床で、既存PICU8床は4床に改修し、9月1日から全12床でフルオープンする。内装にはパステルカラーで山や花畑を彩った、全国でも珍しいホスピタルアートを施した。原田院長は「現在のPICUが常に満床で、信大病院に三角搬送せざるをえない状況だった。新しいPICUは見た目も温かく、関係者の思いが詰まっている。職員一同力を合わせ、患者や家族を支えていく」と抱負を述べた。
新PICUは、現在のPICUと隣接した南棟2階に増築した。4室が個室で、そのうちの1室が感染対策のための陽圧室。個室以外の4床も広々としたスペースを確保し、移動式の壁で個室化できる。医療用ガスや医用電源などベッドサイド機器を吊り下げ型のビームシステムにまとめ、動線の障害物をなくした。また、医療用モニターの設置で、あらゆる場所から患者の様子やバイタルサインの確認を可能にした。
機器も含めた総事業費は約6億7000万円。内装の大きな特徴となるホスピタルアートは、病院環境改善などに特化したアートプロデューサーが監修し、費用の700万円は県内企業や全国支援者からの寄付金で全額充当した…【3月15日号タイムスFaxに掲載】