県工業技術総合センター(宮下純一所長)と信大医学部、西澤電機計器製作所(坂城町)は2月24日、嚥下筋活動の測定と嚥下補助食品への応用に関する共同研究の成果を報告した。総務省の戦略的情報通信研究開発推進事業を活用し、2014年度からセンサシートを用いた嚥下筋活動測定と医療現場や食品開発における有効性を検証してきた。センサシートを使い、食物を嚥下する際の嚥下反射時の筋活動、筋電位を可視化することを目指した。
この日は、信大医学部歯科口腔外科の小山吉人氏が医療における嚥下機能診断と評価への応用について報告した。まだ分析途中と断った上で、今回のセンサシートの利点は4点で筋肉を測定していることだと説明。リズムや、次にどの筋肉が動くかなどの予測もある程度できると話した。今後の研究については、「収縮力とリズムに着目して、測定箇所を少なくするなどセンサシートの小型化・改良を目指したい。最終的には医療従事者以外でも使えるようになることが理想。頸部にシートを貼るだけで嚥下障害やリハビリの評価に使用できることを目指し、さらに研究を進めていく」と述べた…【3月2日号タイムスFaxに掲載】