長野市民病院評価委員会は23日、2016年度第2回会合を開き、業務実績評価方針や、4月に心臓血管外科を開設し、循環器系疾患に外科的治療を導入することなどを盛り込んだ17年度計画について委員らに説明した。
設立当初から「がん、脳、心臓」診療に力を入れてきた同病院は、超高齢化にともなう脳、心臓など循環器系の患者増加と市民のニーズに応えるため、12年から心臓血管外科の開設準備を進めてきた。4月には信大病院の医師が着任し、同科がスタートする。
さらに、現在のがん治療センターを4月から「がんセンター」に名称変更し、より一層機能を充実させるほか、肝臓・胆のう・膵臓外科に続いて頭頸部外科を新たに開設するなど、来年度からさまざまな計画を予定している。
予防医療では昨年10月から人間ドックを月2回土曜日の受診枠を広げ、年間約500人のキャンセル待ちに対応し市民サービスに努めている。
職場環境整備の項目では、2年に1回、全職員に満足度に関するアンケートを実施。記述回答を増やすことで具体的な意見をくみ上げ、改善に努めているとした。委員から「離職率を満足度のバロメーターにするなど検証が必要」「病棟の科別と幹部との課題を出し合う場が必要」などの意見があり、池田宇一院長は「真摯に受け止めたい」と答えた。
同委員会委員長は諏訪赤十字病院名誉院長の小口壽夫氏が代行していたが、次期委員長に信大医学部長の田中榮司氏を選出した。【2月27日号タイムスFaxに掲載】