地域がん診療連携拠点病院に準ずる機能を持つ病院として、国が昨年1月に新設した「地域がん診療病院」に、1日付でJA長野厚生連北信総合病院(洞和彦院長)が新規指定された。同日現在、地域がん診療病院の指定は全国21カ所で、本県では初となる。
県によると、地域がん診療病院の指定要件は、放射線診断医の原則常勤などを除き、拠点病院の要件と大きく変わらない。隣接する医療圏の拠点病院とのグループ指定が条件で、同院は長野赤十字病院と連携して高度ながん診療を提供する。
国は昨年1月、拠点病院の質向上などを目的に、指定要件を厳格化した拠点病院整備等に関する新たな指針を定めた。ただ、指定要件を厳しくしたことで、国が目指す「全ての2次医療圏に拠点病院を整備」の実現が一層難しくなった。当時、本県の北信、上小、大北、木曽を含む全国100近い医療圏で、拠点病院が未整備だった。そこで、空白の医療圏に整備しようと、地域がん診療病院を新設。今回、県が北信総合を推薦し、厚生労働省の検討会を経て指定された。(2013.4.1)