地域医療支援病院の承認へ視界 良好 佐久医療センター

 来年の地域医療支援病院の承認に向け、長野県厚生連佐久総合病院佐久医療センター(渡辺仁院長)は、紹介・逆紹介率を順調に伸ばしている。3月の開院から5カ月間で、紹介率は承認基準65%以上に対し67.7%、逆紹介率は基準40%以上に対して68.0%。今後は各月70%台を維持できる見通しで、承認へ視界は良好だ。
 地域医療支援病院の承認には、前年1年間の実績が、▽紹介率80%以上▽紹介率65%以上かつ逆紹介率40%以上▽紹介率50%以上かつ逆紹介率70%以上―のいずれかを満たすことなどが必要となる。
 センターの紹介・逆紹介率を月別にみると、紹介率は3月が67.2%、4月63.5%、5月65.2%、6月66.8%、7月75.5%。一方の逆紹介率は3月1.8%、4月64.8%、5月62.2%、6月71.6%、7月78.5%と推移している。センター開院のおよそ1年前は、市民の7割が紹介型病院であることを知らなかった。
 センターは、佐久市や佐久医師会などが広報を強化したことで、かかりつけ医を持つなど患者の受診行動が改善し、それが紹介率にも大きく反映していると分析。佐久医の金澤秀典会長も「広報の成果が出ている」と評価した。渡辺院長は、「地域の皆さんの協力のおかげで連携が深まり、感謝している」と話す。緊急度の高い当日の紹介患者を可能な限り受け入れられる体制をさらに充実させるなど、「(紹介率といった)数字だけでなく、地域医療支援病院として真にふさわしい病院にしていかなければならない」と気を引き締める。
 地域医療支援病院に承認されると、地域の関係者で構成する運営委員会の開催が年4回義務付けられる。来年の承認を見越してセンターは、運営委員会がスムーズに機能するよう、その前段として運営準備委員会を設置。現状報告や運営委員会の規定案の確認などを行っており、着々と準備を進めている。長野県内では、現在8病院が承認を受けている。

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